生物多様性について考えるシンポジウムが24日、沖縄県の大宜味村農村環境改善センターであった。記念講演で二代目江戸家小猫師匠は「生態系の歯車が一つ狂えば全体に影響する可能性がある」として、自然を守る上で「好き、面白いと思える心が大事」と強調した。大宜味小の児童らは自然観察の結果を報告し、環境保全への理解を深めた。

ウグイスの鳴き声をしてみせる二代目江戸家子猫師匠

チョウの観察結果をまとめ発表する大宜味小の児童ら=24日、大宜味村環境改善センター

ウグイスの鳴き声をしてみせる二代目江戸家子猫師匠 チョウの観察結果をまとめ発表する大宜味小の児童ら=24日、大宜味村環境改善センター

 子猫師匠はウグイスやカエル、シマウマなど15種類以上の動物の鳴き声をまねしてみせ「よく聞く動物の鳴き声も、耳を澄ませると発見がある。楽しく考えることが興味関心を生み、多様性を考えるきっかけになる」と話した。

 小学生の発表は野鳥とチョウの観察グループに分かれて行われた。野鳥のグループは「喜如嘉ターブク(田んぼ)」に飛来する鳥を2007年~16年にかけて観察。飛来時期や種類などを細かく記録し、過去10年間の傾向を報告した。

 チョウのグループは屋古集落周辺で見ることができるチョウの種類をエリア別に記録。過去4年分の記録から5科52種のチョウを確認した。

 野鳥観察した小学5年の上原蓬(よもぎ)さん(11)は「観察し記録することで見えてくるものがあることが分かった。これからも続けていきたい」と話した。

 昨年、大宜味村とNPO法人やんばる舎が設立した「大宜味村生物多様性センター」の市田則孝センター長は講話で「なぜ生物多様性なのか。自然そのもののためでもあるが、食べる、好奇心を満たす、癒やしなど人間の暮らしを豊かにするためでもある」と指摘した。