2020年東京五輪の追加種目に決まった空手の世界選手権最終日は30日、オーストリアのリンツで行われ、団体形の決勝で日本男子がフランスに5-0、女子もスペインに5-0で勝ち、ともに2大会ぶりの金メダルを獲得した。男子は沖縄県出身の喜友名諒、金城新、上村拓也の3選手(いずれも劉衛流龍鳳会)で構成。息の合った演武で栄冠を手にした。喜友名は個人形との2冠に輝いた。

10月2日に行われた「空手1プレミアリーグ沖縄大会」の団体形で迫力ある演武を見せる上村拓也(中央)と喜友名諒(左)と金城新=沖縄県立武道館

団体形の男子決勝で演武を披露する日本=リンツ(共同)

10月2日に行われた「空手1プレミアリーグ沖縄大会」の団体形で迫力ある演武を見せる上村拓也(中央)と喜友名諒(左)と金城新=沖縄県立武道館 団体形の男子決勝で演武を披露する日本=リンツ(共同)

■「個人の優勝よりも何倍もうれしい」

 沖縄トリオが大仕事をやってのけた。喜友名諒、金城新、上村拓也(いずれも劉衛流龍鳳会)は男子団体形決勝でフランスを5-0で破り、初出場初優勝を成し遂げた。全4試合で1本も相手の旗を上げさせない完勝劇で「空手発祥の地、沖縄」を世界の舞台で知らしめた。決勝は劉衛流最高峰の形、アーナンを打った。結成7年の3人が、あうんの呼吸で一突きすると、ざわめきが残る会場が瞬時に静寂に包まれた。

 分解では、相手にはない「力強さ」が見て取れた。投げ技、上村が蹴り上がって喜友名を倒す場面など、迫力満点の大技に、会場の観客も拍手喝采で沸き立った。

 日本側を指す青色の旗が5本上がると、3人は目に涙をため、喜びに浸った。個人と2冠の喜友名は「個人の優勝よりも何倍もうれしい」と感慨深げだった。

 初出場の金城は「自分たちにしかできない技を意識して、佐久本先生と稽古してきたことを全てぶつけた。周りの人の支えあっての金メダルなので、感謝を忘れず、精進していきたい」と語った。上村は「先生のおっしゃる『継続は力』という言葉で、諦めず続けてきてよかった。2連覇できるよう努力していく」と早くも2年後を見据えた。