米軍支配や基地問題など戦後沖縄の状況を批判しながら、ポップな作風で知られた美術家、故真喜志勉さんの個展「アンビバレント」が1日、那覇市の県立博物館・美術館で開幕した。開会式には親交があった世界的ジャズピアニストの山下洋輔さんが晩年の作品の前で「チュニジアの夜」を演奏した。

真喜志勉さんの作品の前でジャズピアノを熱演する山下洋輔さん=1日午前、県立博物館・美術館

故真喜志勉さん

真喜志勉さんの作品の前でジャズピアノを熱演する山下洋輔さん=1日午前、県立博物館・美術館 故真喜志勉さん

 オスプレイを描いた「開眼」「黙視」シリーズなど62点が3室にわたって展示されている。昨年度、31点を寄贈した妻の真喜志民子さんは「この空間と作品と山下さんの演奏が響き合って素晴らしい瞬間だった。主人がこの場にいないことが残念でならないがどこかで見ていると思う」と涙ぐんだ。

 真喜志さんは愛称「トム・マックス」で親しまれ、自由奔放で洒脱なセンスとポップ・アート的な手法を織り交ぜて作品を制作し、戦後沖縄美術で独自の作風を築き、昨年死去した。展覧会は来年4月16日まで。問い合わせは同館、電話098(941)8200。

 同日夜、同館では公演「山下洋輔meets TOM MAX」が開催されるが、チケットは完売している。