【石垣】石垣島のヤギを優良種に改良し増産を目指す、石垣市初の「市山羊増殖改良推進貸付事業」が本年度から始まった。肉量の優れた優良繁殖ヤギを本島から購入し市内の生産組合に無償貸与、在来種と交配させることで大型化と優良種増を図る狙い。今年1月には初の市山羊生産組合(宮國文雄組合長)も発足しており、事業を通し「3年間で優良ヤギ300頭の生産を目指す」と意欲をみせる。

優良繁殖ヤギ増産に向けた石垣市初の事業で優良ヤギを貸与された生産組合のメンバーら=1日、石垣港

 同組合などによると市内のヤギは約700頭で、9割余が肉量の少ない在来種。島外からの導入がほとんど無かったため近親交配が進み、小型化している。採算ベースの個体は70キロ以上とされるが、在来種は大きくて30~40キロ。観光客が増加傾向にある近年は市内でも供給量が不足し、生産体制の強化が課題となっていた。

 事業では、市が購入した優良ヤギを生産組合内で貸与し繁殖に利用。生まれた優良個体は組合や農家の所有とし、優良繁殖ヤギはさらなる増産に生かす。

 市は本年度、名護市と金武町の生産組合から肉量の多いボア種と大型のヌビアン種の計8頭(雄1頭、雌7頭)を購入し、1日に石垣市山羊生産組合に引き渡した。来年度以降も継続する方針。

 宮國組合長は優良種と在来種の交配を3世代に渡り行うことで80キロ以上の優良種ができると説明。「本島での競りは輸送費も掛かり、在来種ではいくら頭数をそろえても採算が合わない。3年間で産業として成り立たせ、八重山で競りを開きたい」と話した。