<寄稿>高江「土人」発言を考える 目取真 俊

目取真俊さん(左端)を4人がかりで押さえ込む警察官=18日、東村高江・米軍北部訓練場N1地区表側出入り口

 10月18日の午前9時45分頃、ヘリパッド建設が進められている東村のN1地区ゲート付近で抗議行動を行っている際に、大阪府警の機動隊員から「どこつかんどるんじゃ、こら、土人が」という言葉を投げつけられた。

 現場では10人ほどの市民が、砂利を搬入するダンプカーに対し、金網のフェンス越しに抗議の声を上げていた。この機動隊員はその市民に「ボケ」「クソ」という言葉を連発し、言葉遣いがひどいのでカメラを向けているところだった。本人も撮影されているのは承知の上で「土人が」と言い放った。

 それだけではない。その後、別の場所で砂利を積んだダンプカーに抗議していて、3人の機動隊員に抑え込まれた。「土人が」と発言した機動隊員は、離れた場所からわざわざやってきて、私の頭を叩(たた)いて帽子を落とすと、脇腹を殴ってきた。

 近くに新聞記者がいたので、写真を撮るように訴えた。機動隊員は記者から見えにくい位置に回り、抑え込んでいる仲間の後ろから、私の足を3回蹴った。ビデオ撮影されたときは、フェンスがあって手を出せなかったので、暴力をふるうチャンスと思ったのだろう。

 その前には大阪府警の別の機動隊員が、ゲート前で抗議している市民に「黙れ、こら、シナ人」という暴言を吐いていた。

 この機動隊員もゲート前に並んだ時から態度が横柄で、自分の親や祖父母の世代の市民を見下し、排除の時も暴力的な言動が目立っていた。そのため、注意してカメラを向けている際に出た差別発言だった。

 高江には現在、東京警視庁、千葉県警、神奈川県警、愛知県警、大阪府警、福岡県警から500人と言われる機動隊が派遣されている。沖縄県警の機動隊を含めて、沖縄島北部の限られた地域にこれだけの機動隊が集中し、長期にわたって市民弾圧に乗り出している。こういう事例が過去にあっただろうか。