野菜価格高騰の影響が、沖縄県内でも家計だけでなく学校給食や飲食店のメニューに波及している。全国的には給食を中止する自治体もある中、県学校栄養士会では子どもたちの成長に必要な食材を減らすことはできず、デザートを減らすなどして食材費を確保。各飲食店では値上げせず、別の食材で経費を抑えるなど、やりくりに四苦八苦している。

高騰する野菜が並ぶスーパー=4日、那覇市内

高騰する葉野菜を手に取る買い物客=4日午後、那覇市西

高値の野菜が並ぶスーパー=4日、那覇市内

高騰する野菜が並ぶスーパー=4日、那覇市内 高騰する葉野菜を手に取る買い物客=4日午後、那覇市西 高値の野菜が並ぶスーパー=4日、那覇市内

 県内の学校給食は月額5千円前後が相場。野菜高騰の影響が懸念されているが県教育庁保健体育課によると、現段階では年度途中からの値上げや給食提供日数の縮小の動きは確認されていないという。

 県学校栄養士会は「子どもたちの健康に影響が出ないようにするのが最優先。野菜など、栄養が豊富な食材を減らすことはできず、その代わりにデザートを減らすなどの工夫をしている」と説明。「冬になれば県産野菜の出荷が増えてくる。もうしばらくの辛抱では」と話す。

■「やりくりで努力するしか…」

 葉野菜の高騰で10月に一時、レタス1玉1300円余に跳ね上がった南大東島。約50室がある「ホテルよしざと」では食事から野菜を抜くことはできないため、自家製のパパイアを加えたり、島内産を使ったりするなど経費を抑える工夫をしている。ホテルを運営する吉里正清会長(74)は「野菜の売値は上がっても、食事料金は上げられない。やりくりで努力するしかない」と頭を悩ませる。

 野菜高騰の影響は調理師学校にも及ぶ。那覇市久米の沖縄調理師専門学校は、実習で使う食材を生徒が支払った学費で購入する。昼間部(生徒54人)は週4回、夜間部(27人)は週2回の実習があり、産地を変更したり、安い野菜で代替したりしている。

 友利伸次校長は「予算が決まっているため、高騰が長期化するととても大変。今月中に価格が落ち着くと聞いている。早く安定してほしい」と願う。

 一方、豊見城市伊良波の畑でコマツナなどの葉野菜を育てる農家の大城成栄さん(78)の収穫は、例年の3分の1。7月以降雨が多く、野菜が根腐れしたことが原因だ。値段も約3倍に上がったが「きちんと収穫し、適正な値段で売るほうが農家も安定する。冬に向けて育つことを期待したい」と話している。