「津波防災の日」の5日、県内各地で津波を想定した避難訓練があった。358団体、2万7827人が参加した。那覇市松山の4階建ての市津波避難ビルでは、県国際交流・人材育成財団が市、市消防局と共催した、外国人被災者を想定した避難所設営の訓練があり、多言語を話す支援サポーターが参加。今年3月、災害時の外国人支援を担う協定を県と締結した同財団の初の実地訓練となった。

外国人被災者を想定した避難訓練で聞き取りをする災害時外国人支援サポーター(左)=5日、那覇市松山・市津波避難ビル

 在住外国人や海外からの観光客、ペット連れ、支援が必要な人など多様な被災者の受け入れを想定し、地域住民など約100人が参加した。

 同財団の災害時外国人支援サポーター14人が避難所設営を担当し、英語、中国語、スペイン語で被災者への情報伝達やニーズの聞き取りを訓練した。ビル内に災害時多言語支援センターを設置。災害情報や交通情報、ライフラインの状況などを翻訳し、掲示板などで伝えるなど、多様性への対応を意識した訓練となった。

 訓練後、参加したサポーターからは「実際の避難所は外国人だけでなく、地域住民や支援が必要な人などが協力して運営しなければならないと分かった」「災害時特有の単語を知っておく必要がある」などの感想が出た。

 訓練後、熊本市国際交流振興事業団の勝谷知美事務局次長が助言。熊本地震で外国人避難者を受け入れた経験を振り返った。沖縄は陸路で人や物資を他県に運べず、避難所運営の長期化が予想されるとして、備えの重要性を強調。「日頃から多様な人が暮らしていることを意識した地域づくりが必要。日常の共生社会が災害時に生きてくる。その試みが減災につながる」とアドバイスした。