【松田良孝台湾通信員】1947年に国民党政権が住民を武力弾圧した台湾の「2・28事件」を巡り、ことし2月に父親の被害が認められた青山惠昭さん(73)=浦添市=は3日、父親が行方不明になったとみられる基隆の和平島に赴き、弟が犠牲になった呂姿蓉さん(93)の自宅を訪ねた。

2・28事件で弟が被害を受けた呂姿蓉さんを自宅に訪ねた青山惠昭さん(右)=3日午後、台湾基隆市の和平島

 呂さんは69歳だった93年のインタビューで、同事件当時22歳の弟の被害について語っており、その証言は2011年に台湾で出版された記録集に掲載されている。青山さんはこの記録集をめくりながら「いつまでも元気で長生きしてほしい」などと呂さんに語り掛けた。

 2・28事件の犠牲者など身元の分からない遺骨が納められている道教の廟(びょう)、萬善公では、管理を行う地元の人たちや、基隆の歴史や文化を記録する運動に取り組む若手グループ、基隆市生活記憶保存協会の葉雨涵理事長らと共に供養を行った。

 又吉盛清沖縄大学客員教授(近代沖縄台湾中国関係史)も同行し「台湾の若い人たちと交流できることに感動している。戦争のない平和な社会をどうつくるか一緒に考えていきたい」などと語り掛けた。

 同協会は3月に基隆市内で青山さんから話を聞く活動を行っており、今後、青山さんの講演なども検討しているという。