【ウトゥ・カカジ通信員】米国首都ワシントンにあるジョージ・ワシントン大学博物館で、1819年から1912年までの大統領選挙運動の広告に使われた旗やバナー、バッジやネッカチーフなどのキャンペーン・アートの展示会「あなたの次期大統領…!」が開かれている。米国旗のデザインを用いた木綿や絹の布製のものが大半を占める珍しいコレクションは同大学、元管財人、マークシェンクマンとロザリン夫妻が収集したもの。

ネーティブ・アメリカン党の旗。旗の文句は「21年で市民権の獲得。勝利するネーティヴ・アメリカン」

 なかでも興味深いのが、1844年、アメリカ国旗デザインを基に作られた「ネーティブ・アメリカン党の旗」。ネーティブ=先住民、という言葉は、現代では、ヨーロッパから白人入植者が入ってくる以前に住んでいたアメリカン・インディアンを指す意味で使われるのが通常だが、自らを「ネーティブ・アメリカン」と呼ぶこの政党は、プロテスタント系キリスト教信者の男性によって結成され、アメリカで生まれた白人、自らを「ネーティブ」と定義している。

 今日の米大統領選における争点の一つになっている外国人排斥や保護貿易政策などが、当時からあったことは大変興味深い。

 なお米国では、歴史的に「米大陸発見者」として教えられてきたコロンブスの日がいまだに祝祭日(元はコロンブスの誕生日であったが現在では10月の第2月曜日)として祝われているが、この日を「先住民の日」に改正し、歴史を正しく伝えようという動きは年々広まっている。

 同展示会は来年の4月10日まで。