国立科学博物館の松浦啓一博士や片山英里博士、沖縄美ら海水族館はこのほど、世界で初めて深海性の「ウチワフグ」が腹膜を「うちわ」状に広げる行動を観察することに成功し、7日にその構造を解明した論文を公表した。

腹膜をうちわ状に広げるウチワフグ(提供)

 腹膜のうろこには曲面を形成する微細な隆起があり、下方の隆起が上方の隆起の曲面の中に連続的に収まることで、腹膜全体を閉じることが判明した。論文では他の魚が近づくとうちわ状になるこの行動は、外敵に対して体全体を大きくみせる威嚇行動ではないかと示されている。

 腹膜を広げる特徴を持つのはウチワフグだけで、同館の金子篤史さんは「深海に住み、詳しいことが分かっていないウチワフグの生態の解明につながる」と期待した。