【東京】食と農林漁業の祭典をテーマにした「ジャパンハーヴェスト2016」(主催・農林水産省)が5、6の両日、東京・丸の内で開かれ、県内で養鶏業や飲食店を手掛ける那覇市の琉球食鶏が焼き鳥ブースを初出店した。

「沖縄に地鶏の食文化を根付かせたい」と語る大谷明正さん=6日、東京・丸の内

 那覇市出身で代表取締役の大谷明正さん(38)は2005年、久茂地で焼鳥店「白鳥(スワン)」を開店。イベントで全国を訪れるうちに「豚や牛のイメージが強い沖縄でも、他県のように地鶏の食文化を定着させたい」と南城市に養鶏場を設け、卵から飼育を始めた。幾多の失敗を繰り返しながら14年、沖縄初の地鶏ブランド「福幸(ふくゆき)地鶏」の生産にたどり着いた。

 抗生物質を一切投与せず、アセロラやシークヮーサーを配合した独自の飼料を用い、地面に放す平飼いで倍以上の時間をかけて大切に育て上げた鶏は、地鶏らしい食感とこくの深い味が特徴だ。

 「福幸地鶏」の県外出店は初めてで、丸の内でのブースでは焼き鳥や手羽先の唐揚げなどを販売した。特に300本用意した地鶏串は完売となる人気ぶりで、都内から訪れた堀井希依子さん(34)は「沖縄の地鶏は初めて聞いたがおいしくて、特につくねは絶品。また食べたい」と高評価だった。

 那覇市でも同地鶏を提供する飲食店が増えているほか、アプリ通販を通して一般の個人も購入が可能。大谷さんは「ブロイラーと比べて割高だが、良い物は売れると実感した。今後は月間400羽出荷を目標に、沖縄から県外へ発信していきたい」と意気込んだ。(小笠原大介東京通信員)