沖縄市泡瀬の沖合埋め立て事業で、反対する住民267人が県知事や市長に工事の公金支出の差し止めを求めた第2次泡瀬干潟埋め立て訴訟の控訴審で、福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は8日、「事業は経済的合理性はない」などとする住民側の請求を退けた。

埋め立て工事が進む泡瀬干潟=7月22日、沖縄市(本社チャーターヘリから)

 焦点は「裁量権の範囲内で、経済的合理性は著しく妥当性を欠かない」とした一審那覇地裁判決への対応だった。

 高裁への控訴は3月。控訴審で住民側は「泡瀬も辺野古沿岸部と同様、環境省が生物多様な『重要海域』に指定している」と指摘。事業目的である中部経済の活性化や地域住民の生活の安定は、埋め立て以外の方法でも達成できるとした。

 その上で「経済生活の安定のために、生態系の保全を犠牲にする際は、埋め立て許認可の判断過程を厳格に審査しなければならない」とした。泡瀬事業は「埋め立てありき」で、判断には裁量権の逸脱・濫用があると主張した。

 県や市側は「一審判決は正当」として、控訴の棄却を求めていた。