【東京】鶴保庸介沖縄担当相が8日の参院内閣委員会で、沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に反対する市民らに大阪府警の機動隊員が発言した「土人」との言葉に関して「差別であると断じることは到底できない」との考えを示した。共産党の田村智子氏への答弁。政府が同発言を「極めて遺憾」と閣議決定し、菅義偉官房長官ら閣僚らが「許すまじき発言」と厳しく批判する中で、人権意識の低さを露呈する沖縄担当相の発言に、県内から強い反発が上がっている。

鶴保庸介氏

 機動隊による同発言が人権問題に当たるかに関し、鶴保氏は「人権問題であるかどうかの問題を第三者が一方的に決めつけるのは非常に危険なことだ。言論の自由はどなたにもある」と指摘。その上で「今現在、差別用語とされるようなものであったとしても、過去には流布していたものがたくさんある」と持論を展開。「『土人である』ということが差別であるというふうに、私個人的には断定はできない」と述べた。

 また、機動隊員による「土人」「シナ人」との発言が県民を傷つけたかどうかについて、鶴保氏は「私が断定するものではない。しない、していないというふうにも断定もできない」とし、答える立場にないとした。山本太郎氏(自由)に答えた。

 一方、金田勝年法相は10月25日の参院法務委員会で、「土人」との言葉は差別用語に当たるとの認識を示し「とても残念で許すまじき発言」とした。菅長官も10月19日の記者会見で「許すまじきことだ。言うべきでない」と不快感をあらわにしていた。菅氏は8日午後の記者会見で「人権問題として捉えるかどうかも含めて、個別の事案についてはつぶさに注視していくことが重要だと思う。鶴保大臣もそのような趣旨で述べたのではないかと思う」と述べた。

 鶴保氏は10月21日の閣議後会見で「大変残念な発言だったと受け止めている」とする一方、人権問題に当たるかどうかについては「言われた側の感情に主軸を置くべきだと思う。県民感情を損ねているかどうかは虚心坦懐(きょしんたんかい)に私たちはつぶさに見ていかなければいけない」と述べ、明言を避けていた。