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  • 沖縄自生の植物にジカ熱感染を抑える効果があることが分かった
  • 大学発ベンチャー企業がウイルス治療に役立つ「天然資源」を研究
  • 感染予防の健康食品を開発。将来的に治療薬にもつなげたい考え

 長崎大発のベンチャー企業で、沖縄県うるま市に研究拠点を持つAVSS(エービス、長崎市、小林信之代表)は、沖縄三大名花のサンダンカやホウオウボクの葉から抽出したエキスにジカ熱を発症させるジカウイルスの感染を抑える効果があることを突き止めた。感染予防が期待され、同社は健康食品の開発に取り組んでいる。将来的には効果のある成分を特定し、治療薬の創出にもつなげたい考えだ。

沖縄三大名花の一つ、サンダンカ(資料写真、2013年8月撮影)

鮮やかな朱色の花を咲かせるホウオウボク(資料写真、2016年5月撮影)

県内の天然資源を使ってウイルスの感染抑制効果を調べる研究員=10日、うるま市・沖縄ライフサイエンス研究センター

沖縄三大名花の一つ、サンダンカ(資料写真、2013年8月撮影) 鮮やかな朱色の花を咲かせるホウオウボク(資料写真、2016年5月撮影) 県内の天然資源を使ってウイルスの感染抑制効果を調べる研究員=10日、うるま市・沖縄ライフサイエンス研究センター

 同社は2011年にうるま市に研究拠点を構え、ウイルスの感染や治療に役立つ天然資源を県内で探している。

 これまでに県内の植物や生物など200種類以上を採取。さまざまな部位のエキスを抽出して、ウイルスへの影響を研究している。

 ジカウイルスが感染した細胞は死滅し、増殖したウイルスがほかの細胞への感染を繰り返す。同社はジカウイルスに感染した細胞の死滅を防ぐ方法を突き止めることで感染抑制につなげる研究に取り組んだ。

 サンダンカとホウオウボクのエキスをそれぞれ与え、生存率を調べたところ、サンダンカは濃度0・63%のエキスを与えると、8割以上が生存。1・25~5%ではほぼすべての細胞が死滅せずに残った。ホウオウボクは濃度0・63%で9割以上の細胞が生存した。

 サンダンカとホウオウボクは熱帯性植物で県内に広く自生している。同社は県外大手医薬品メーカーと協力し、日常的に摂取できる商品の開発を検討している。県内企業との開発も模索している。

 小林代表は「沖縄は亜熱帯性気候で多様な生物が存在している。天然資源の宝庫でチャンスがある」と説明。「今後も県内の天然資源を使い、いろいろなウイルスへの影響を研究していきたい」とした。

 同社はウイルスへの影響を調べる評価技術に強みを持ち、長崎県の本社ではジカ熱とデング熱、チクングニア熱の感染を一気に診察できる検査キットなどを開発・製品化している。