沖縄本島北部の米軍ヘリパッド建設現場に近い東村高江の県道70号で7日、通り掛かった一般車を警察が約1時間足止めし、トランクを開けて調べていたことが分かった。周辺で免許証提示を求めたことはあったものの、車内の検索は初めてとみられる。「協力は任意」との説明はなかったという。

米軍北部訓練場

 乗用車を運転していたのは米ニューヨークで活動し一時帰郷している美術家、照屋勇賢さん(43)。観光バスが足止めされて問題になった7日、同じ現場で、バスより30分ほど前の午後2時半ごろから約1時間、通行を禁じられた。

 愛知県警の警察官に免許証の提示を繰り返し求められ、渡さず手に持ったまま示した直後、トランクを開けるよう指示された。国頭村安田の知人に届ける野菜を積んでいた。パンを入れた布の袋まで開けるよう求められたという。

 他の車両は通行を許されたが、扱いの差について説明はなかった。照屋さんは「警察に協力したい気持ちはあるが、これでは信頼関係もなくなる。非常に残念」と話した。

 住民が検問禁止を求めた仮処分申請で代理人を務める小口幸人弁護士は「理由のない免許証提示の要求に加えて、同意のない車内の物色まで起きた。警察による違法行為、弾圧が加速している」と批判した。

■足止めの理由、警察が見解が示す

 東村高江で美術家の照屋勇賢さんが警備業務中の警察官に約1時間足止めされた件で沖縄県警は10日、「不審な点があり、任意の調査に応じてもらった」との見解を示した。

 県警によると、警察官が照屋さんに免許証の提示を求めた際、小刻みに免許証を揺らし、確認できなかったという。トランクなど車内検索も「警察官が『お願いします』と伝え、ドアや物品の開閉も運転手が行っており、通常の任意協力の範囲内」とした。

 一方、照屋さんは「わざと免許証を揺らした事実はない。怪しいと思ったのならその場で言ってもらえれば気を付ける。気持ち良く協力できるように説明してほしい」と要望した。