【平安名純代・米国特約記者】次期米大統領に政治経験を持たない実業家ドナルド・トランプ氏が選ばれた。県内で在日米軍再編見直しへの期待が高まるなか、米政府内ではトランプ氏の実業家スタイルが政策に反映され、遅れの目立つ在沖米軍基地に関する各計画に完了時期などの期限を明示し、実現性を高める方向へ転換する可能性もあるとの見方も生じている。

北部訓練場

 米国務省高官は「トランプ氏のアジア太平洋地域の政策の立案はこれからだと聞いている。今の段階で在日米軍の駐留費増額の可能性や日本との関係を予想するのは時期尚早だ」と前置きした上で、「トランプ氏は実業家だ。選挙直前にホワイトハウス前に完成した自身のホテルについて、『期限前に完成し、予算も予定より低く抑えた』と誇らしげに語っていた。こうした姿勢は政策に反映されるだろう」と述べた。「履行期限と予算の詳細が明示されていないものは計画とみなさないかもしれない。われわれも政権移行に伴う資料に、北部訓練場の年内返還と普天間代替施設の工事着工時期を明記するつもりだ」と明かした。

 在沖米軍再編に関わった米国防総省の元高官は、新基地建設とグアム移転計画について「地元情勢やその他の要因で実現性が見通しにくいことから、沖縄の基地を巡る計画では期限をつけないのがわれわれの暗黙の決まりだった」と述べ、「おそらくトランプ氏はこうしたやり方を変える。仕事のできない人間は遠慮なく首にするだろう」と指摘。

 同氏が政府職員の雇用凍結(削減)を公約に掲げていることから、「これまで計画に遅れが生じても責任を問われることのなかった体質が変わるだろう」と見通した。