沖縄県で学生向けの人材育成をしていると、人生を有意義にするための活動や心構えの習熟度は年齢と比例していないな、と実感することが何度もあります。大学生よりも中学生や高校生のほうが成長意欲が高かったり、発言のレベルや行動力が上だったりするケースに遭遇してきたからです。

 沖縄県教育委員会が主催する「キッズビジネスタウン」(http://blog.lexues.co.jp/17562.html)という小学生向け体験型イベントに2012、13年と出展企業として参加しました。子どもたちのとの触れ合いから感じたことは、素直な吸収力や全体的なポテンシャル(潜在能力)について、東京と沖縄の小学生でそれほどの差はなかったということでした(関東圏にしか住んだことがないので“県外”ではなく東京としています)。

 でも東京の大学生と沖縄の大学生を比較すると、どうでしょう。

 県内の大学生と話すと、「何かしたいけど、何をしたらいいか分からない」「県外は不安(怖い)なので沖縄から長期間離れたくない」「優秀な人を見ると感心するが、自分には自信がないので無理と思う」「就職するのが嫌なので、とりあえず大学(院)へ進学してみた」など、自分の気持ちに正直なのですが精彩を欠いた言葉が次々に出てきます。講演会などを開催しても、すぐに私にメールやSNSなどでコンタクトを取ってくるような学生はまれです。当然、個々でみれば東京だろうと沖縄だろうと大差無いケースもありますが、全体的に俯瞰してみると差があるように感じないでしょうか。

 ここである仮説が生まれました。
 「中学、高校と過ごすうちに、個人はもちろん、学校や家庭や社会で何かが起きている」

 そもそも自立心や成長意欲が高く行動力のある学生は、他責的(思い通りにいかないとき、他人や社会などのせいにする。他罰的、外罰的)な要素が低いからかもしれません。と、言ってしまえばそれまでですが、成長期の考え方や行動のクセ付けには、多かれ少なかれ学校や家庭や社会の影響はあるはずです。どれだけ失敗や恥を経験し、挫折から乗り越えて自己肯定感を得られる経験をしているか、ということも重要です。家庭や地域社会が、横並びではなく過去の常識に縛られない、個を尊重したキャリア育成ができているかが大事だと思います。

 冒頭にお伝えした、大学生よりも意識が高く、行動力や発言レベルが上だった人を少し紹介しましょう。

 県内のある男子高校1年生は、海外の大学への受験を決めています。目標のための勉強だけではなく、Ryukyufrogs(琉球フロッグス)やLexues Academy(レキサスアカデミー)など学外のコミュニティへ積極的に挑戦するなど、自己スキルアップに余念がありません。自分の人生は自分で創るという責任感が強く、家庭環境のせいにしたりしません。大学生が相手でも嫌味なくリーダーシップを発揮したりもします。

 また県内のある女子中学2年生は、県外の中高生向けプログラミングキャンプのイベントにも積極的に参加し(ご両親の支えもあるのでしょう)、すでにiPhoneアプリなども自作しているようです。先日は「沖縄Ruby会議」(http://regional.rubykaigi.org/okrk01/)という県内外100人規模の社会人コミュニティに参加していました。大学生ですら数人しか参加していないコミュニティに、です。そこで私は彼女と初めて会ったのですが、すぐにFacebookを通じて、「RyukyufrogsやLexuesAcademyに参加したいのでよろしくお願いします」というメッセージが届きました。中学2年生にしてはスゴい行動力です。