沖縄の若者は県内志向!?


 前回は沖縄地域の全体的な雇用環境について統計データを元に紹介しました(沖縄の雇用環境は改善傾向!?)。今回は沖縄の雇用環境でよく中心的なテーマとなる若年者就業の現状について考えてみたいと思います。

図表1:依然として高い若年者失業率

図表2:新規高校学卒者の県外就職率

図表3:県内の新規学卒者有効求人倍率と県外就職率の推移

図表4:若年者賃金の全国比較

図表5:県内のニートの割合は1.38%

図表1:依然として高い若年者失業率 図表2:新規高校学卒者の県外就職率 図表3:県内の新規学卒者有効求人倍率と県外就職率の推移 図表4:若年者賃金の全国比較 図表5:県内のニートの割合は1.38%

 沖縄県内の若年者の失業率は、全国平均と比較すると依然として非常に高い状況となっています(図表1)。県内において、県内の全体の平均失業率11.0%を上回っている年齢群は、15~19歳、20~24歳、25~29歳の若者層と60~64歳の層です。このデータだけでも沖縄の雇用問題を考える上で、若年者の就業問題が重要なのは明らかだといえます。

 また、若年者の就業問題を考える際に真っ先にあげられるのは「県内志向」というコトバです。実際、他府県と比較して、県内の学生は県内志向なのでしょうか。

 沖縄県で2013年3月に卒業した高校生の県外就職者数は757人です(図表2参照)。県外就職率でいうと33.2%、つまり就職した学生のうち約3割が県外に就職しているのです。都道府県別の順位では11位となっています。全国平均の県外就職率は18.0%ですので、全国平均よりも15ポイントも多くの学生が県外に就職していることになります。ちなみに、2009年3月の卒業生に関しては、実に45.7%の学生が県外に就職しています。このデータを見る限りでは沖縄県の高校生が突出して「県内志向」が強いわけではありません。ただ、県内には仕事の量が絶対的に少ない状況です。図表3のとおり、新規学卒者の県内の有効求人倍率はこの数年を見ても0.3倍~0.7倍で推移しています。就職を希望するすべての人よりも仕事の数が少ない状況が続いているので、県外で仕事を探さざるをえない人も多いといえます。

 実際、県内の有効求人倍率が回復基調にあるこの数年は、県外就職率が減少傾向にあります。県内で仕事があるなら、県内で仕事を探す、という傾向が読み取れます。そう考えると、意外と県外に就職している学生は多いけれども、基本的には「地元志向・県内志向」の若年者・学生が多い、といえるのではないでしょうか。