【西表島=竹富】550年余りの伝統を誇る国指定重要無形民俗文化財「西表島の節祭(シチ)」の「世乞い(ユークイ)」が14日、西表島の祖納、干立の両集落であった。「農民の正月」とされる島最大の行事。ニライカナイから世果報を呼び込むパーリャ(舟漕ぎ競漕)やミリク行列、奉納舞踊で五穀豊穣や無病息災、子孫繁栄を祈った。

子を引き連れて集落内を練り歩くミリク行列=14日、竹富町・西表島祖納集落

 祖納では正午前にスリズ(公民館)儀式を行った後、旗頭やミリク行列が集落内を練り歩いた。前泊海岸では、顔を隠した黒装束のフダチミを先頭にアンガー行列が厳かに歩き、棒や巻踊りなどを奉納した。

 干立は満潮時に前の浜で開会。住民らが櫂を手に豊漁や豊作を祈る「ヤフヌティ」を奉納、干立御嶽ではアンガー踊りや、ミリク行列で干立独特の「オホホ」も登場し笑いを誘った。国指定重要無形民俗文化財指定から25周年。祖納公民館の屋重美館長(61)は「先人の残した文化遺産をさらに発展・継承したい」。干立公民館の山下義雄館長(39)は「若い人が受け継ぎ、ムラのために力を合わせたい」と力を込めた。