沖縄伝統空手や古武道の魅力と文化的な価値をテーマにした「沖縄空手シンポジウム」(主催・県、沖縄伝統空手道振興会)が15日、那覇市の県立博物館・美術館で開かれた。識者ら4人が登壇し、伝統空手が抱える課題や今後の展望などについて意見を交わした。パネリストらは「伝統空手の発展には、県内の空手界が統一した組織をつくることが大切だ」との意見で一致した。

沖縄伝統空手・古武道の将来像についてそれぞれの立場から論議するパネリスト=15日午後、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館

 「戦後の沖縄空手界の動向」と題して基調講演をした県立芸術大学の宮城篤正元学長は、明治に入って学校教育に空手を取り入れてから一般にも広がってきたと説明。

 県内の空手界は組織力が弱く、離合集散を繰り返してきたとし「伝統空手を継承・発展させるためには組織を強固なものにすることが必要だ」と指摘した。

 県立博物館・美術館の田名真之館長は沖縄の空手の歴史について、1700年代ごろから薩摩や中国の文献に出てくるようになると紹介した。

 元来、那覇や首里など士族の文化だったとし、近代になってから県内各地に広がるようになったと説明。「今日ではさまざまな流派が生まれているが、これは空手界が今なお元気な証拠だ」と語った。

 沖縄伝統空手道振興会の喜友名朝孝理事長は「空手は泡盛や沖縄角力などと同じように伝統的な沖縄の文化としての価値があり、ユネスコに無形文化遺産として登録を進めたい」と強調した。

 県空手道連盟の新城清秀理事長は、今後の普及には形を統一する必要があると訴え「各国の空手家は発祥の地である沖縄で学ぶ意欲があり、ニーズに応えていきたい」と述べた。