米軍北部訓練場のヘリパッド建設を巡り、沖縄防衛局が夜間も工事を実施していることが16日、分かった。防衛局は2007年、県に提出した環境影響評価図書で「早朝や夜間の工事は原則として実施しない」と自ら明記している。日米両政府は12月20日の訓練場の部分返還に向け、返還条件であるヘリパッド完成を急いでいるが、アセスを逸脱して工事を強行する国の姿勢に県民から反発が上がりそうだ。

伐採が進むヘリパッド建設予定地G地区=10月5日、国頭村安波(提供)

 建設予定地H地区の近くで泊まり込む市民が16日午前3時から3時半ごろにかけ、「カンカン」という金属音やキャタピラ音を聞いたと指摘していた。夜間の作業音は先週から聞こえるといい、15日夜は午後7時半から10時半ごろまで聞こえたという。複数の作業員とみられる人の声も聞いた。

 防衛省関係者は本紙取材に「翌朝の工事のために資機材を動かした音だろう。訓練場内には泊まり込む作業員もいる」と述べた。一方、「ヘリパッド本体の工事ではなく、あくまで工事に向けた準備作業だ」とも述べた。防衛局は「環境影響評価図書、検討図書の記載内容に従い、適切に実施している」と回答した。

 これに対し県幹部は07年のアセスを逸脱したものだとした上で、「工事があったとすれば重大な問題だ。今年提出された環境影響評価検討図書にも、夜間工事実施の記載はない」と指摘。17日にも防衛局へ確認する考えを示した。

 東村高江の住民によると、16日午前3時半ごろから砂利を積んだダンプカー10台が県道70号を北上した。今月に入り、未明のダンプの通行を複数回確認しているという。工事関係者は「トラブルを避けるためだ」と述べた。