米軍北部訓練場のヘリパッド建設で、沖縄防衛局がついに夜間の工事を始めたことが分かった。希少生物、作業員、そして住民生活への影響は計り知れない。「年内完成」に突き進む姿勢に、強い批判が上がった。

ヘリパッド建設が進むH地区=3日、東村高江・米軍北部訓練場H地区(読者提供)

 「初めて聞いた」。県環境影響評価審査会の宮城邦治会長は、夜間工事の知らせに驚いた。

 11月から冬場にかけては、絶滅危惧種のイシカワガエルや県天然記念物のホルストガエルが繁殖シーズン最盛期を迎える。いずれも夜行性だ。「照明で夜間も昼のように明るくなれば生息環境が変わる。虫なども誘導してしまう。重機の大きな音も、生物への影響は避けられないだろう」と懸念する。

 「夜間に工事するなら、県に事前報告して意見を求めるべきだ。それをあえてしないのなら『自主アセスさえ出せば後はやりたい放題でいい』という考えの表れではないか。何でもありだ」と憤った。

 高江で抗議行動を率いるリーダーの一人、沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は「環境はもちろん、労働者にも大変な負担を強いる。いくら人目につかない森の中だからといって、こんなやり方が公共工事で許されるのか」とあきれた。

 突貫工事への対応策として、今は水曜日と土曜日の週2回実施している大規模行動を、21日から月曜日も加えることを呼び掛ける。「国は年内完成を目指して急ピッチだ。こちらも最後まで踏ん張りたい」と語った。

 「ゴーッという音と振動で起きた。運転手さんにも生活があると思うが、睡眠だけは邪魔しないでほしい」。県道70号沿いに住む東村高江の男性は、16日午前3時半に自宅前を通った工事用ダンプに起こされ、そのまま眠れなかった。

 道路に出て10台以上のダンプを見届けた。後から来た機動隊車両は停車してくれたので「どうにかしてほしい」と訴えたという。「工事が追い込みで脇目もふらないのだろうか。一番の被害者は一般住民だ」と嘆いた。