那覇市の「性の多様性を尊重する都市・なは(レインボーなは)」宣言を受け、市立病院は11日、市平和交流・男女参画課と共催で、職員のためのLGBT入門研修会を初めて開いた。医師や看護師から窓口対応の職員まで100人超が参加した。

病院で働くすべての職種の職員を対象に開かれた研修会=那覇市立病院

 文化人類学者で、レインボーアライアンス沖縄共同代表の砂川秀樹さんが講師を務めた。砂川さんは性的少数者の自殺やうつ病の多さに言及。ある調査で、自殺を考えたことのある割合が65%に上ったとし、「性的少数者は、子どものころから(偏見やからかいにより心に)小さな傷がたくさん付いて、『金属疲労』の状態になっており、ある時、ポキッと折れてしまう」と指摘した。

 生涯のパートナーとして生活している同性カップルが増えているが、パートナーの存在を家族に言えず、入院時付き添えなかったり、最期に立ち会えなかったり、つらい思いをしている人も多いと説明した。「同性パートナーにそばに居てほしいと言える、また、言いやすい環境を当事者、医療側が互いに工夫してつくる必要がある」と訴えた。

 副院長兼看護部長の藤本みゆきさんは「一人一人の意向を確認して、寄り添うことが大事だと感じた。制度や病院のアメニティー(快適さ)の課題は多くある。できることから改善していきたい」と述べた。