沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内のヘリパッド建設に反対し、現場で抗議する人々に対し、いずれも大阪府警の機動隊員が「土人」や「シナ人」と発言してから、18日で1カ月になった。沖縄県警は謝罪、大阪府警は2人を処分し、素早い対応で火消しに走ったが、沖縄県議会で抗議決議案が可決されるなど波紋は広がった。基地押し付けの態度に沖縄では怒りと不満、政府への不信が高まっている。

大阪府警の機動隊員による「土人」発言から1カ月。沖縄県内では波紋が広がった

 「触るなくそ、どこつかんどるんじゃボケ、土人が」「黙れ、こら、シナ人」

 この二つの発言に対し、翁長雄志知事は「言語道断で到底許されない」と厳しく非難した。沖縄県警は翌日、「差別的用語で不適切」と認め、「極めて遺憾」と謝罪した。「土人」発言は、1903年の内国勧業博覧会の会場で沖縄県民が「土人」として「展示」されるなど、繰り返される「沖縄差別」の史実を想起させた。「シナ人」は中国人を指す言葉で、日中戦争以降、日本側が侮蔑を込めて使用したため、中国側が差別的用語としている。

 県議会(新里米吉議長)は10月28日の臨時会で、「県民への侮辱」として抗議する決議と意見書を賛成多数で可決。与党、中立会派の代表は県警と県公安委員会を訪れ、直接抗議した。金武町や宜野座村の議会でも同様の意見書が可決された。

 一方、大阪府の松井一郎知事の機動隊員を擁護する発言や、鶴保庸介沖縄担当相の「差別と断定できない」との認識には、県内から批判が沸き上がった。