第2次普天間爆音訴訟の判決は、2012年に配備されたオスプレイが騒音被害の増加につながっていないと判断。住民側弁護団からは「被害と向き合っていない」と批判が上がる。また「騒音が高血圧発生のリスクを高めている」と認定する一方で、虚血性心疾患などを誘発するという被害については「証拠がない」として認めなかった。

米軍普天間飛行場

米軍普天間飛行場

<高血圧症との関係>発生リスク増認める

 判決はW値75以上の地域に住む住民について、米軍機の騒音によって高血圧症が発生するリスクが増大すると認めた。住民側の弁護士が「唯一評価できる」とした点だ。

 健康被害につながる認定を一定評価するのは、米軍機の飛行差し止めにつながるからだ。第三者行為論で差し止めを回避する司法だが、健康被害との因果関係を認めながら、それを放置するとしたら法理論上さらに矛盾が広がる。

 差し止めの突破口として第2次嘉手納訴訟では聴力損失を最大の焦点に個別立証を尽くしたが、裁判所は認めなかった。

 今回の判決は「高血圧症発生の健康上の悪影響のリスク増大も生じ、W値の上昇に伴って増加」との表現で共通被害と認めた。

 全国基地爆音訴訟連絡会の神谷誠人事務局長は「普天間の爆音被害を裏付けるもの」とする一方で、それでも差し止めを導かない判決に矛盾をみる。第4次厚木基地訴訟弁護団の関守麻紀子弁護士も「高血圧リスクの増大は健康被害。そこまで認めながら、なぜ差し止めに結びつけないのか。基地騒音訴訟のハードルの高さをまざまざと見せつけられた」と話した。

<オスプレイ配備後>騒音増の関係認めず

 訴訟で住民側は2012年のオスプレイ配備後の騒音被害の増加や、墜落の恐怖を訴えた。これに対し判決は、オスプレイによる被害増加を認めず、危険な航空機と認める証拠はないとして主張を退けた。