沖縄が本土復帰した年の1972年に創業した、南風原(はえばる)町内の老舗レストラン「南風原ドライブイン」が12月30日で閉店する。食材費の高騰や求人に応募が少なく、経営の将来が見通せないことが理由。閉店を告げるチラシを見た客は「びっくりした。一緒に来ていたおじいおばあも連れて、また来ないといけないね」と残念がった。

復帰の年に創業した老舗レストラン「南風原ドライブイン」閉店のチラシに驚く客ら=18日、南風原町宮平の同店

 同店は南風原町出身の大城武雄会長(84)が創業。当時ドライブインが流行し、友人から勧められて開業した。国道329号沿いの2階建てで、客は最大300人以上が入る。一番人気はステーキで、トンカツやハンバーグにサラダ付きのAランチ、幕の内定食が人気だ。

 最盛期は15年ほど前、1カ月で2千万円を稼いだことも。だが居酒屋に客が流れたこともあり、以前のような収益はないという。大城会長は「おいしいとお客さんに褒められると、一番元気が出たね」と振り返る。建物は残し、貸し出すことを検討している。

 高校2年の子どもが小さいころから通っている那覇市の玉寄清美さん(54)は「敬老の日には家族で利用していた。座敷もあって利用しやすく、食事も口に合っていた。もう来られなくなるね」とさみしがった。