脳裏をよぎった大津波の恐怖。22日早朝に発生した福島県沖を震源とするマグニチュード(M)7・4の地震で、津波警報が出た福島県いわき市に住む沖縄県関係者は「怖かった」「5年前を忘れてはいけない」と不安な声を漏らした。

 「今回の地震は、『5年前を忘れてはいけない』と注意を促しているように感じた」。三線愛好会「南風(ぱいかじ)」とエイサー団体「いわき美らてぃーだ」のメンバー、宮良孫勝(そんしょう)さん(74)=小浜島出身=は朝、布団から出ようとした時に地震が発生した。

 「高台に避難してください」などと注意を呼び掛けるパトカーや消防車からのスピーカーに、東日本大震災の被害を想起した。「テレビでは、いわき市を中心に報道されていた。沖縄にいる同級生から心配する電話があり、『大丈夫』と伝えた。ほかのメンバーもみんな大丈夫だと思う」と語った。

 東日本大震災で大きな被害を受けた水族館「アクアマリンふくしま」で、昨年から技術員として働く上運天萌子さん(23)=宜野湾市出身=は、海に近い同市小名浜に住む。初めて経験する大きな揺れで目を覚まし、住んでいるアパート2階の部屋から同僚が住む4階に避難した。

 「大きな揺れで、同僚の部屋にあった水槽の水があふれていた。津波警報が解除された後、臨時休館になった水族館に行くといろいろ散乱し、掃除が必要な状況だった。地震も津波も怖い」と不安を口にした。

 同市の湯本駅前で沖縄料理の店「A家食堂」を経営する岩立文子さん(45)は、開店8周年記念イベントのため、泊まり込みで仕込み中に大きな揺れを感じた。

 岩立さんは「グラス棚にあったコップなどが半分割れた。電車も止まった。原発も不安だが、ひとまず大丈夫そうなので予定通りイベントを開く」と説明。「SNSで知人友人の無事を確認し、3人の子どもたちも普通通り学校に行った。午後になって余震は感じないので、少しほっとしている」と話した。