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  • 県酒連は来年で期限切れとなる酒税軽減措置の延長を要請している
  • 自民は、党の下部組織である「職域支部」の創設を作れば有利と提案
  • 党勢拡大、選挙支援と税軽減延長が交換条件とも受け取られ、問題も

 2017年で期限切れになる酒税の軽減措置を巡り、自民党が沖縄県内の47酒造業者とオリオンビールでつくる県酒類製造業連絡協議会(県酒連、嘉手苅義男会長)に対し、酒税軽減の延長の議論で有利になるとして、党の下部組織である「職域支部」を創設するよう提案していることが25日、分かった。国民から集める税金に関する特別措置の延長と、政党の党勢拡大が交換条件になっているとも受け止められかねず、税の公平性の観点から問題視される可能性もある。(政経部・吉田央、銘苅一哲)

 自民の職域支部は、党を支援する経済界の業種ごとに創設される組織。支部は政策の普及、浸透を図る目的で党員が50人集まれば発足が可能で、選挙で党の候補者を支援するほか、職域の代表として候補者を擁立することもある。

 県酒連は酒税軽減措置が17年に期限切れとなるため、これまでに自民党本部の二階俊博幹事長、武田良太副幹事長らと県内と党本部で複数回会談し延長を要請。二階幹事長は当初、会談の中で酒造関係者の党員を拡大するよう求めていた。

 その後、幹事長側が県連を通じ、酒造業界側に県酒連を母体に政治団体を立ち上げ支部とするよう打診。自民は党勢拡大と同時に、支部という党の関係組織となれば、酒税の延長で党本部により強く業界の要望を伝えられるとしている。また、中小規模の酒造業者の意見をくみ上げることが酒造業全体の支援につながるとの狙いもある。

 一方で、県酒連側は沖縄タイムスの取材に対し「コメントは差し控えたい」としている。

 自民は17年度税制改正に向けて党税制調査会・小委員会で議論を始め、12月8日をめどに与党税制改正大綱をまとめる。沖縄関係は酒税軽減など9項目が議論され、29日の小委員会で一定の方向性が示される見込みだが、先行きは不透明な状況となっている。