■安倍首相との会談で確認か

 【平安名純代・米国特約記者】ドナルド・トランプ次期米大統領の外交・軍事政策に関する草案に、在沖縄米海兵隊の移転を巡る日米両政府の現行計画を維持する方針が盛り込まれていることが26日までに分かった。最終案は近く指名予定の国防長官が再検討を加えた上で確定するが、現時点での沖縄県名護市辺野古の新基地建設計画の見直しの可能性は低いといえそうだ。同計画を維持する方針は、ニューヨークで17日に開かれた安倍晋三首相とトランプ氏との会談でも確認されたという。

沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸

会談前、握手を交わす安倍首相とトランプ次期米大統領=17日、ニューヨークのトランプタワー(内閣広報室提供・共同)

沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸 会談前、握手を交わす安倍首相とトランプ次期米大統領=17日、ニューヨークのトランプタワー(内閣広報室提供・共同)

 次期政権移行チームの関係者は本紙の取材に対し、トランプ氏が9月7日に発表した軍事主要政策で、米海兵隊を現行の32大隊から36大隊に増強する体制の構築を掲げた点について、「国防費削減で低下した機能や能力を回復するために米軍の新たな増強に着手する。海兵隊は最低でも20万人レベルまで増やし、太平洋ピボット(軸足)戦略も維持する方針」と指摘した。

 沖縄については草案に「われわれは、日米両政府がコミットしている在沖米海兵隊移転の現行計画を引き続き支持する」と基本方針を明記。「普天間代替施設の建設や既存基地・施設の整理統合などで目覚ましい変化を遂げている」と今後の展望を盛り込み、沖縄をアジア太平洋地域における米海兵隊の主力機種であるステルス戦闘機F35と垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイの主要訓練拠点の一つと位置付ける海兵隊の認識を反映したと指摘。新基地建設計画や在沖米海兵隊のグアムやハワイへの分散移転計画を維持することでアジア太平洋地域のプレゼンスを強化すると説明した。

 トランプ氏関係者によると、同草案を手掛けたのはマイケル・フリン次期国家安全保障担当大統領補佐官で、近く指名予定の国防長官の承認を得て最終案となる見通し。国防長官には、ジェームズ・マティス元中央軍司令官が有力視されている。

 トランプ氏は19日に自身が所有するニュージャージー州内のゴルフ場でマティス氏と会談した後、自身のツイッターでマティス氏の国防長官への起用を検討していると述べ、「極めて素晴らしい人物だった。大将中の大将だ」と評価している。