-今月の24日、翁長雄志知事が沖縄に関係する税制改正の延長と拡充を要望するために上京したっていうニュースを見たよ。沖縄関係の税制って、なに?

 「沖縄が経済的に自立できる力を蓄えるために、国が県に認めている税金の優遇や産業振興のための特別な制度のことだよ。沖縄振興特別措置法(沖振法)や復帰特別措置法(復帰法)などに基づいて13の制度があって、本土よりも税金が軽減されているんだ。特区という許可された地域でのみ使える制度もあるよ」

 -制度はずっと使い続けることができるの?

 「ほとんどの制度は5年が期限になっているよ。今回は九つの制度が2017年に期限切れを迎えるんだ。県は制度が今後も使えるように延長を要望しているよ」

 -どうして5年って期限が決められているの?

 「沖振法や復帰法の期限は10年なんだけど、税金や制度はきちんと効果を挙げているか、もっとこまめにチェックする必要があると考えられているんだ。だから5年ごとに国の役人や国会議員が、延長してもいいかどうかを県の意見も聞きながら話し合うんだよ」

 -県が延長を求めている制度にはどんなのがあるの?

 「沖縄を訪れた観光客が輸入品を買う場合にかかる税金(関税)が免除される制度や、那覇市など五つの市で、企業がもうけを出したときに払わないといけない税金を通常よりも40%安くするなどがあるんだ。県内企業だけでなく、沖縄に来たい企業に対しても税金を安くすることで、県内の雇用を増やすことや経済波及効果を目指しているんだ。他にも復帰法に基づいて、お酒にかかる税が泡盛では35%、ビールでは20%が控除される制度もあるよ」

 -復帰から44年もたつのに、まだ復帰法は必要なの?

 「復帰法は戦後、日本から切り離されていた沖縄が本土に復帰する時の混乱を小さくする(激変緩和)ためにできた法律なんだ。酒税は過去5年ごとに8回延長がされてきて、まだ必要なのか疑問だ、と言う人もいるよ。例えば日本維新の会の衆院議員、下地幹郎さんは酒税は復帰法ではなく沖振法でやるべきじゃないかって指摘しているよ」

 「でも、泡盛業界は11年連続で売り上げが下がっていて、業界のもうけ(営業利益率)も全国の半分くらいしかないんだ(県は1・3%、全国の清酒製造会社は2・4%)。厳しい経営環境が続いていると言って、延長を求めているよ」

 -税制度はいつ決定するの?

 「沖縄関係の税制と合わせて、17年度の税制改正に向けて政府と与党が税制調査会を開いて議論を続けている。12月24、25日のクリスマスごろに、政府が全部の大臣が集まる会議(閣議)を開き、決定する予定だよ」

 「税制の期限を延長したり内容を変えたりするには法律の内容を変える必要がある。政府は改正案を年明けの国会に提出して、国会議員に審議してもらうんだ。そこでOKが出ると法律が改正されて、正式に制度が決定するよ」

 -そうなんだ。今後はどう議論が進んでいくのかなぁ。

 「政府からは、使っていない制度があるじゃないか、との声も上がっているんだ。一方で、県は企業により使いやすい制度にするため、拡充を求めている制度もあるよ」

 「沖縄に認められている税制度も当然、税金を使っているんだ。税制度の延長を認めるにしてもしないにしても、県も国もしっかりと議論して、税金を納めるみんなが納得できるような結論を出してほしいね」

(政経部・大城志織)