元陸上選手で男子400メートルハードルの日本記録保持者、為末大さんの講演会(主催・嘉手納町教育委員会)が13日、沖縄県嘉手納町のかでな文化センターであった。「ハードルを越える」を演題に、数々の大会で味わった挫折や体験を通して、失敗から学ぶことの意味などを説いた。

為末大さん

 2000年のシドニー五輪で転倒した苦い経験に悩んだ時期もあったが、なぜ失敗したのかを検証するうちに「失敗の事実は変えられないが、その後どんな人生を歩んだかによって変わる」と前を向く決意をした経緯を語った。

 スランプに陥ったときの問題は「もうおしまいだと思い込んで、そこから出られなくなること」と指摘。一つ一つの失敗に思い悩むのではなく「そこから学んだことを、どう生かすかが大切」と強調した。

 自ら海外に出向いて競技を重ねた体験を振り返り「世界といわれているところは、各国から選手が集まっている場所。もしかしたら自分も頂点までいけるかもしれないと思えた」と挑戦する意義を語った。その上で「自分が本当にやりたいことは何か、何を目指したいのかという自分の声を聞くことが大切。大事なのは好奇心」と述べた。