戦争は差別から起こるものだ。71年前の戦争が終わったころ、私は本土の小学校2年生だったが、「土人」という言葉がよく使われていたのを覚えている。

石川文洋さん

 日本は自らを「神の国」と呼び、アジアの人たちのことを差別していた。当時の人気漫画「冒険ダン吉」でも、日本軍が侵攻したサイパン、テニアンなどを含めた南洋群島の人たちを「土人」と紹介していた。

 一方、私がベトナム戦争を撮影していた時、米兵はベトナム人に対し、蔑称の「gook(グック)」と呼んでさげすんだ。差別は必ず戦争につながる。

 今回、若い機動隊員から「土人」「シナ人」という言葉が出てきたことに驚いた。それに対し、安倍政権は「差別と断定できない」との見解を示している。

 本土の若者も政府も、沖縄の歴史を知らない。沖縄に過重な基地を押し付けていることも差別だが、若い人たちは政府の姿勢が正しいと信じている。さらに、多くの本土の人たちの支持を得ている。

 この状況で、沖縄から何をすべきなのか。ウチナーンチュは負けてはいけない。沖縄の歴史や文化に誇りを持ち、それを世界に発信することが大事だ。