国の史跡に指定するよう文化審議会が答申した沖縄県北大東村港区の「北大東島燐(りん)鉱山遺跡」を歩きながら学ぶ「第1回健康ウォーキング大会」が19日、北大東村総合センターを発着点に開かれた。内陸部から沿岸部にかけて点在する遺跡を巡る5・5キロコースで、参加した親子ら約100人は汗をかきながら、島の歴史について学んだ。(奥山翔太通信員)

貯蔵庫跡を指さす元作業員の沖山昇さん

北大東島燐鉱山遺跡の貯蔵庫跡を通るウォーキング参加者=北大東村港

北大東島燐鉱山遺跡(北大東村教育委員会提供)

貯蔵庫跡を指さす元作業員の沖山昇さん 北大東島燐鉱山遺跡の貯蔵庫跡を通るウォーキング参加者=北大東村港 北大東島燐鉱山遺跡(北大東村教育委員会提供)

 同遺跡では1919年から50年まで、化学肥料や火薬として使われた燐を掘り出した。採掘や乾燥、運搬、貯蔵など一連の生産施設が国内で唯一残っており貴重という。太平洋戦争中の42年には最大7万トンを生産した。

 大会は村役場近くの村総合センターを出発。採掘場跡や掘り出した鉱石を運ぶトロッコの軌道跡、海に面する高さ10メートルほどある貯蔵庫跡、大阪へ輸出するために船へと積んだ旧西港の4カ所を回った。

 採掘場跡地は草木が生い茂り、工員がつるはしで掘って造った穴は見えないほどになっていた。一部崩れかかっている貯蔵庫跡の横を参加者は軽快に歩いた。島の大人でも知らない歴史に、小学生らは興味津々だった。

 子ども2人と参加した南区の村職員知花歩さん(29)は「島の歴史に触れたくて参加した。燐鉱山跡はまだまだ手付かずで残っている場所もあったので、子どものためにも保存していけたら」と話した。