日米特別行動委員会(SACO)の最終報告から2日で20年を迎えたことを受け、翁長雄志知事は同日、「引き続き、あらゆる機会を通じて基地の整理縮小を日米両政府に強く求めていく」と語った。県庁で記者団に答えた。

稲田朋美防衛相(2016年9月)

 嘉手納より南の基地の返還時期が明確ではないとし、「返還は沖縄の過重な基地負担の軽減と振興発展につながるものだ」と述べ、確実な返還実施の必要性を改めて強調した。

「負担軽減ならず」名護市長

 【名護】稲嶺進名護市長は2日の定例会見で、日米特別行動委員会(SACO)合意から20年を迎えたことに「20年たっても(合意内容が)進展していく状況ではない。計画自体に無理があった。県民は負担軽減になるとは思っていない」と述べた。記者団の質問に答えた。

 稲嶺市長は、合意内容のほとんどが県内移設を条件とした返還であることを上げ「県民として受け入れられないのはそこ。面積が減ったから負担軽減という話ではない」と指摘。

 合意に盛り込まれた米軍普天間飛行場返還について、移設先とされる市辺野古の新基地建設は「普天間飛行場が持っている何倍もの機能強化になる施設。軽減どころか、訓練が増えて負担が大きくなる」と批判した。

5施設の返還、稲田防衛相は評価

 【東京】日米特別行動委員会(SACO)最終報告から20年が経過した2日、稲田朋美防衛相は会見で、「これまで5施設845ヘクタールが返還された。米軍北部訓練場4千ヘクタールの年内返還に向け、(ヘリパッド建設)工事を着実に進めている」と評価した。

 また、最終報告には、米軍嘉手納基地や米軍普天間飛行場の騒音問題も盛り込まれている。稲田防衛相は「騒音問題は(爆音訴訟など)判決もある。県民の生活をしっかりと守っていくための措置はやっていくべきだ」とした。さらに、全国知事会に米軍基地負担に関する研究会が立ち上がったことなどを挙げ、「沖縄の負担を全国で引き受けていくべきだという方向性は出てきている」と語った。