大弦小弦

[大弦小弦]「40歳になっても150キロを投げられる投手に」・・・

2016年12月6日 08:20

 「40歳になっても150キロを投げられる投手に」。新人時代の目標はかなわなかった。プロ野球ダイエー(現ソフトバンク)、ヤクルトで活躍した新垣渚投手(36)が引退した

▼通算64勝64敗は一流の成績ではない。だが190センチの長身から投げ下ろす150キロ台の剛速球と、縦に落ちる高速スライダーは鮮烈だった。強打者だった山崎武司さんが「対戦した投手の中で最高のスライダー」と評している

▼沖縄水産高のエースだった1998年、写真部記者として取材した。ブルペンで捕手の真後ろから投球練習を撮った時、「こんな速い球、当たったら死んじゃう」と本気でびびった。思わず捕手に「絶対に捕れよ」とお願いした記憶がある

▼甲子園出場後は試練の連続。ドラフトでは意中ではないチームの指名を拒否し、球団と板挟みになったスカウトが自殺した。大挙して押し掛けた本土メディアに追い回され、18歳には過酷すぎる十字架を背負わされた

▼大学を経てダイエーに入団し、3年連続2桁勝利を挙げたが度重なるけがや制球難に苦しむ。かつての輝きを取り戻そうと、もがき続けた14年間だった

▼甲子園で投げる写真を贈ったら、沖水の帽子をプレゼントしてくれた。つばの裏には「夢 MAX155キロ 渚」と18歳の文字。まだ36歳。第二の人生でも夢を見せてほしい。(磯野直)

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