琉球大学管弦楽団の第60回記念定期演奏会「第九」演奏会が28日午後7時から宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場棟で開かれる。子どもの貧困問題の解消を支援する「沖縄こども未来プロジェクト」に収益金の一部を寄付する公演で、学生らも「例年にない大掛かりな取り組みだが、同世代の問題として社会へ貢献したい」と意気込んでいる。

28日の第九演奏会に向けて張り切る(右から)翁長くるみさん、砂川由将さん、新崎加蓮さん=宜野湾市内

 同団定演で社会貢献を兼ねるのは初めて。団長で法文学部3年の翁長くるみさん(21)は「寄付公演に戸惑う団員もいたが、経済的、家庭的な理由で通学や進学に影響を受けた同級生が身近にいた団員も多く、公演の趣旨をみんなで共有できた」と語る。

 団員40人の約7割が県出身者。いずれも同学部3年で学生指揮の砂川由将さん(20)やコンサート・ミストレスの新崎加蓮さん(21)も「社会に貢献できる機会を与えられたと感じている。演奏会に臨む団員の意識も高く、練習の熱意が違う」と話す。

 本番は同団OBなどが加わったオーケストラ約90人と、一般公募を含む合唱団150人が出演。翁長団長は「合唱団の人たちは私たちの親や祖父母の世代。大人の賛同を得られた安心感もあり、合唱団の迫力に負けないよう学生らしい音楽を届けたい」と力を込める。

 ベートーベンの第九交響曲は大曲、難曲で演奏会は1年がかりの取り組みだ。翁長団長らは「第九演奏会は年の瀬の風物詩だが、沖縄では意外に年末公演が少ない。仕事納めの日でもあるが、ぜひ演奏会に足を運んで私たちの熱意を感じ、子どもの貧困問題にも思いを深めてもらえれば」と来場を呼び掛けた。前売り券は一般2500円、大学生以下1500円。演奏会の問い合わせ、予約は沖縄タイムス文化事業局、電話098(860)3588。