沖縄県の翁長雄志知事が10日で就任2年を迎えた。任期の折り返し地点に差し掛かった翁長県政。国との対立が続く基地問題を中心に、その発言を振り返った。

辺野古新基地建設に反対する県民大会で演説する翁長雄志知事=2015年5月、那覇市・沖縄セルラースタジアム那覇

■「上から目線の言葉を使えば使うほど…」

 2014年12月10日の就任直後、翁長知事は記者や職員へ新基地建設阻止への決意を伝えた。

 「大浦湾を埋め立ててはいけない。沖縄に在日米軍専用施設面積の74%が集中するのは大変理不尽だ」

 就任後、政府は知事を冷遇する。政権ナンバー2の菅義偉官房長官との初会談は、就任から117日目の15年4月5日だった。菅氏に言葉をぶつけた。

 「移設を『粛々』と進めるという発言は問答無用という姿勢が感じられる。上から目線の言葉を使えば使うほど、県民の心は離れ怒りは増幅する。官房長官の言葉は、キャラウェイ高等弁務官の姿を思い出させる」

■「沖縄にのみ負担を強いる安保体制は正常か」

 3万5千人が参加した5月17日の県民大会で、民意を顧みず、基地建設を強行する政府に疑問を投げ掛けた。

 「日本の独立が神話だと言われないよう安倍首相、頑張ってください。ウチナーンチュ、ウシェーティナイビランドー(沖縄の人をないがしろにするな)」

 8月10日から1カ月間、政府は辺野古の工事を止め、県との集中協議に臨んだ。だが、原点の違いなどで意見は平行線をたどる。協議で、心の内を吐露した。

 「沖縄には魂の飢餓感があり、心に空白ができている。日本の安全保障を理性的に話し合うのは難しい」

 国と県の争いは司法の世界に移った。12月2日、代執行訴訟の第1回口頭弁論で意見陳述した。

 「日本に地方自治や民主主義はあるのか。沖縄にのみ負担を強いる安保体制は正常か。国民に問いたい」

■「負ケテーナイビランドー」

 2016年3月4日、国と県が和解。知事は期待を寄せる。「本当の意味で協議ができればありがたい」 だが、国はわずか4日後、知事の埋め立て承認取り消しを違法として是正指示を出した。

 「(国は)誠意ある協議をしたいとも言っていた。大変残念だ」

 6月19日、米軍属の男による暴行殺人事件に抗議し、沖縄からの海兵隊撤退決議を採択した県民大会で、基地問題に取り組む意欲を改めて示した。

 「グスーヨー、負ケテーナイビランドー。ワッターウチナーンチュヌ、クワンウマガ、マムティイチャビラ、チバラナヤーサイ(皆さん負けてはいけません。私たち沖縄人の子や孫を守るため頑張りましょう)」

 辺野古違法確認訴訟で敗訴し、県は不服として9月23日、上告した。

 「高裁判決は憲法や地方自治法、公有水面埋立法の解釈を誤った不当な判決で到底受け入れられない。最高裁には、埋め立て承認の取り消しが法的に正当だとする判断を求める」