米ハワイ州在住で県系4世のブランドン・イングさん(33)がこのほど、ハワイアンポップスの曲にしまくとぅばの歌詞を乗せた音楽アルバム「Tiichi」(てぃーち)を発売した。最初にハワイで発売、沖縄ではネットで購入することができ、好評だ。過去に沖縄滞在時、小学校で英語指導員をしながら、しまくとぅばと英語を学ぶ動画を作成した。「音楽を通してしまくとぅばに触れる機会をつくりたい」と思いを込める。(浦添西原担当・伊禮由紀子)

ハワイアンポップスに乗せて、しまくとぅばの曲を歌うブランドン・イングさん(本人提供)

音楽アルバム「Tiichi」(てぃーち)

ハワイアンポップスに乗せて、しまくとぅばの曲を歌うブランドン・イングさん(本人提供) 音楽アルバム「Tiichi」(てぃーち)

 「わったーうちなーや むとぅから 国どぅやたる(私たちの沖縄はもともと国だった)」「しまくとぅばわしねー くにん わしゆん、くにわしねー うやん わしゆん(島の言葉を忘れたら国を忘れる。国を忘れたら親を忘れる)」

 ギターを中心としたハワイアンポップスの軽快なメロディー。ブランドンさんが優しい歌声でしまくとぅばの歌詞を歌い上げる。

 CDには、自ら作詞作曲を手掛けた「がちまやー」「しまくとぅば」「たーやが」など6曲を収録した。8月末にハワイで自費制作した。県内でも9月末からオンラインショップなどで販売中だ。

 ブランドンさんは、各地の県系1世からしまくとぅばを学んだ。普段しまくとぅばに触れる機会のない若い県系人が、CDを通して沖縄の言葉をもっと身近に感じてほしいと取り組んだ。

 収録された曲には、食いしん坊を意味する曲「がちまやー」、沖縄の手遊びを題材にした「ぶーさー」など沖縄の文化や風習をテーマにした曲も多い。ブランドンさんは「これらの曲がしまくとぅばを広めるだけでなく、沖縄文化の『窓口』にもなれば」と期待する。

 2009年から5年間、沖縄に滞在。県立芸術大で学び、那覇市の小学校で英語指導員も務めた。11年にはしまくとぅばと英語を同時に学ぶことができる動画「レッツ・シング・ウチナーグチ!レッスン1」、12年に「レッスン2」を制作した。子どもたちに、しまくとぅばの大切さを伝えてきた。

 今回収録された「しまくとぅば」という曲には、沖縄の言葉を継承することの大切さを歌詞に込めた。しまくとぅばを失うと、沖縄の文化やアイデンティティーも失われるのではと危惧する。「私たちのうやふぁーふじ(先祖)の言葉を無くしてはいけない」。音楽を通して、世界中のウチナーンチュにも思いが伝わることを願う。

 CDは税込み1500円。那覇市国際通りの丸高ミュージック(電話098・867・1242)ほか、ヘルスクリーン・オンラインショップ(http://www.health‐c.jp、電話098・886・5656)で販売中だ。

音楽アルバム「Tiichi」(てぃーち)