【仲地清通信員】台湾を学ぶ会(政岡玄章世話人)は11月11日、台湾トップの研究機関「中央研究院」に林泉忠副研究員を訪ね、「近現代中国の沖縄認識と政策」の講話を受けた。 

台湾、中国と沖縄の関係などについて学んだ「台湾を学ぶ会」メンバー=台湾

 林研究員は香港系中国人で2002年から12年まで琉球大学に勤務。02年に東京大学に提出した博士論文「辺境東アジアのアイデンティティ・ポリィティクス―沖縄・台湾・香港」は「国際関係の分析を従来の国家視点に変えてアイデンティティー視点を紹介した」として話題を呼んだ。

 講話で林研究員は「国際社会の変化の中で、歴史をよく理解していない若い人たちが、不十分な知識で尖閣諸島を含めた沖縄の帰属について発言する傾向にある」とし、台湾、中国両政府の外交文書を分析することの重要性を強調した。

 その上で中華民国代表の蒋介石が「1943年のカイロ会議で、沖縄を米中の共同占領か、国際機関の委託を受けて米中で共同管理することを提案する意図があった」ことなどを「蒋介石日記」の引用から説明。

 一方で、72年にアメリカと国交を開いた中華人民共和国は、時の周恩来首相が記者会見で「沖縄の帰属は日本にある」と認めた発言があったが、政府公文書には記録がないとの見解を示した。