【久高泰子通信員】フランスのパリ18区にある「Le Bal(ル・バル)」で9月から12月11日まで、展示会「Provoke(プロボク)」(抗議とそのパフォーマンス。1960~75年の日本の写真)が開かれた。「Provoke」は挑発という意味のラテン語で、68年に日本で創刊された写真同人誌。その雑誌のメンバーたちの600点余の写真、関係雑誌や資料などが300平方メートルの会場いっぱいに展示された。

「沖縄闘争」のテーマで基地に苦しむ沖縄の現状などが写真で紹介された=フランス・パリ市内

 会場の壁には「60年代の日本は、それまでに例のない数々の大規模な体制への反抗デモが展開され、非常に稀有(けう)な暴力が吹き荒れた」として、日米安保やベトナム戦争、成田空港建設の農地接収闘争などを紹介。来館者の目にすぐ入る右側の壁には「沖縄闘争」と書かれた大きなポスターが張られ、長濱治さんの写真集「暑く長い夜の島。沖縄」から50点ほどを展示。

 沖縄の生活風景のほか、名護市辺野古、沖縄市などで米兵を相手に体をあらわにした女性の姿などを荒々しく捉えた写真を展示。東松照明さんの写真集の表紙「沖縄に基地があるのではなく、基地の中に沖縄がある」と紹介し「1945年以来、沖縄は米軍に占領されている。東松照明は日本の伝統的社会とそこに配置されている強大な米軍基地の影響を凝視してきた」などと解説した。

 会場では多くの人たちが真剣な表情で展示物を眺め、気になる作品を撮影する姿も。参観者らは「長寿や観光のイメージが強い沖縄だが、米軍の存在を初めて知った」と話す一方で「今も沖縄に基地があるの?」との質問も。今も続く辺野古の新基地建設問題などを知り「そんな問題が沖縄にあるとは」と驚いた様子だった。