沖縄大学(仲地博学長)は本年度中に、子どもの貧困問題の解決に向けた拠点を学内に整備する。「研究と実践」の両輪が特徴で、子ども食堂や学生による学習支援などの機能を備えるほか、教員らが教育や福祉、雇用などの観点から調査研究に取り組む。大学の研究費も同問題に関する分野に重点配分する予定で、仲地学長は「全学を挙げて取り組みたい」と話している。

困窮家庭の子どもを支援する拠点が整備される予定の沖大別館(旧沖縄女子短大記念館)=那覇市国場

 拠点は、沖大の本キャンパスから400メートルほどの距離にある那覇市国場の沖大別館(仮称)の2階フロアに設ける。同館は沖縄女子短期大学の記念館だったが、移転後に沖大が購入し整備を進めている。沖大の地域研究所と地域共創センターの事務局も、別館の同じフロアに移転する。

 沖大の取り組みは、文部科学省の2016年度「私立大学研究ブランディング事業」に採択された。同事業は大学の看板となる研究を支援するもので、期間は18年度までの3年間。全国198校の応募があり、沖大を含む40校が選ばれた。

 住民や企業、NPOが積極的に支え合う「沖縄型福祉社会の共創」をテーマに、効果的な支援の在り方を探る。現在は研究プロジェクトを学内公募し、選定を進めている。

 那覇市や県中小企業家同友会とも連携し、困窮家庭の親の就労や職場開拓、奨学金の返済などの相談や家族支援ネットワークづくりも担う。

 地域研究所の島村聡所長は「地域で活動している人と積極的に連携しながら、問題解決型の実践的研究を進めたい」と意欲を見せている。