【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイの米専門家、レックス・リボロ氏は14日(現地時間)、沖縄県名護市沖で発生した同機の墜落事故について、「機体が大破していることから、制御不能となった結果、墜落したことは間違いない」と分析し、「陸地上空を飛行していたら、間違いなく陸地に墜落していた」などと民間地で被害が出ていた可能性を指摘し、「オスプレイの構造上、この種の事故は予測されていたが防止策がなかった。再発する恐れは高い」と警鐘を鳴らしている。

名護市安部の海岸に墜落し大破したオスプレイ=14日午後2時54分(本社チャーターヘリから金城健太撮影)

 リボロ氏は、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が記者会見で、操縦士が県民や乗員を守るために民間地を回避し、水面への着陸を選択したなどと説明したことについて「ばかげている」と一蹴。「選択肢があったなら、なぜ機体が大破しているのか」と述べ、「操縦士には墜落する以外に方法はなかった。飛んでいたのが陸地の上空だったら、制御不能で墜落していた」と説明。事故現場の状況写真などを多角的に分析したうえで「機体が大破したという事実は、墜落直前は間違いなく制御不能の状態で、機体を破壊するほどの強い衝撃で水面に落ちたことを示唆している」などの見解を述べた。

 オスプレイの空中給油について「一般的に夜間の空中給油は機種を問わず難しいものだ。操縦士の誤操作や乱気流で、給油ホースとレシーバーが接触する可能性がある。回転翼が垂直で給油パイプに近いオスプレイは、飛行中に回転翼モードでの補給はできない。操縦が非常に難しいからだ」と説明した。

 また不時着と墜落の違いについて「機体の損傷度」と述べ、「傷が入っても機体が飛行可能な状態ならば不時着といえるが、破損した場合は墜落となる」と指摘。今回の事故について「空中給油機のホースが接触後も飛行可能な状態だったならば、基地に帰還する、あるいは機体に損傷を与えることなく水面に着陸していたはずだ」と述べ、「これは不時着でも緊急着陸でもない。墜落だ」と断定した。

 リボロ氏は国防研究所(IDA)でオスプレイの主任分析官を務め、開発段階から同機の構造的欠陥などを指摘し、改善を提言していた。