黄色いバンの老女と人間関係のうまくいかない劇作家の切ない人間ドラマ。

「ミス・シェパードをお手本に」

 劇作家のベネットは、人の善意にさえ高飛車な態度で返すミス・シェパードに出会ってしまう。ひょんなことから車の駐車スペースを彼女に提供する羽目になるが、シェパードには何か秘密がありそうだ。打ち解ける訳でもなく、支え合うわけでもないが、何故か心は通いあう二人。

 弱い者には親切にしろと神様がおっしゃるから偽善的な優しさを施したりはするが、そばにいたら、ほとほと迷惑なミス・シェパードに関わりたくないのが皆の本音。

 弱いのではなく、震える魂を持った者同士が、互いの魂に寄り添うようなそんな作品です。シェパードを演じたマギー・スミスが素晴らしく、人生の切なさといとおしさを存分に演じ切っています。(スターシアターズ・榮慶子)

 ◇シネマパレットで上映中