スージ、廃屋、御嶽…。幼い頃住んでいた地域で、記憶に刻まれた場所は少なからずある。大切なものを隠す秘密の場所を持つ子どもたちもいた

▼そんな地域の人だけが分かるような「新名所」を探し出す石垣市の「島人ぬ宝さがし」プロジェクト。市内在住者に呼び掛け、小学生から一般まで82件の応募の中から24カ所を選んだ

▼発起人は市出身、BEGIN(ビギン)の比嘉栄昇さん(48)。新名所のネーミングや場所にまつわる話を基に、市の魅力をPRする歌を作り、来年2月発表予定だ。「新たな地域の歌に」と意気込む

▼ヒット曲「島人ぬ宝」は、比嘉さんらビギンの3人と同級生だった市内中学校の教諭が、クラスの生徒に島の魅力を書いてもらった詩を基に作られた。2001年のことだ。今回は第2弾ともいえ、対象が市民に広がった

▼「ミーバイ岩」「川平湾絶景テラス」「昔馬車道」「遠いヤラブ」「天国に一番近い楽園海プール」など、選定された場所に付けられた名前を見ると、石垣島の豊かな自然や文化、歴史が感じられる

▼「教科書に書いてある事だけじゃわからない 大切な物がきっとここにあるはずさ それが島人ぬ宝」。地域の見慣れた場所が名所となり、歌となって世界へ発信される。石垣だけでなく、地域には地域の宝がたくさんある。(玉寄興也)