「これが時代の流れなのか…」。「辺野古違法確認訴訟」の最高裁判決の日、傍聴した外間勉さん(70)が落胆して語った

▼同じく国と県が争った1996年の代理署名訴訟の最高裁判決にも立ち会っている。半世紀以上もの基地の重圧を脱しようともがく当時の沖縄を支援する人ら、7百人が最高裁に集まった

▼20年後の今回は二桁の数にとどまった。「沖縄の状況はひどくなっているのに、人ごとなのか」。34年東京で暮らす外間さんは、往時との落差に切歯扼腕(せっしやくわん)していた

▼主文読み上げに17秒、閉廷まではわずか数分で、注目裁判の幕は引かれた。余計を排した司法のルール通りなのであろう。その素っ気なさが、基地問題から目をそらしているかのように映る人も多かったに違いない。そして沖縄の辛(つら)い歴史が繰り返されるのを感じ、本土の「冷たい」扱いにみえるのだろう

▼判決は、辺野古移設の是非を判断せず、最低限の法律判断のみ示した。評価はいろいろある。“司法消極主義”といわれる通り、外交・防衛政策への言及を避けることで、9月に福岡高裁那覇支部が「辺野古以外はない」とした高裁判決を、上書き修正したともいえる

▼「非暴力で闘ってきた歴史が沖縄にはある。まだ終わりではない」。コザ騒動の現場経験もある外間さんの気迫に、何か感じ入った。 (宮城栄作)