世間に後ろ指をさされようとも構わない。自らを「変態だ」と言い切る孤高で、生命力あふれるタイトルにひかれ、映画「変態だ」を上映する決意をした。

「変態だ」の一場面

 万人から愛されたいと願う私は常識ある大人の女として振る舞うことに一生懸命。でも、ふと思う。万人に愛されたい女って、寂しい。

 人と違う性癖を恥じ、隠れるように生きてきた主人公が呪縛から逃れ、覚醒し「俺は変態だ」と叫んだ瞬間の神々しさには、正直嫉妬した。幸せそうに見えた。例えば今、あなたと私が「常識」や「恥じらい」「孤独」から解き放たれたとして、身体の奥底から湧き上がるのはどんな欲望なのだろう。ものすごいのかな? ドロッとしてるのかな? 本作の原作者みうらじゅんは言う。「人間はみな変態だ」と。まずは、一緒に受け入れるところから始めてみますか?(桜坂劇場・下地久美子)

◇桜坂劇場で24日から上映予定