内閣府に計上する2017年度沖縄関係予算が3150億円で決着した。21年度まで約束している3千億円台は維持したものの、前年度当初に比べ6%、200億円の減となった。

 既に決まっている沖縄関係税制の延長幅の短縮と合わせ、沖縄側には厳しい内容である。背景には、最高裁判決後も新基地建設反対を貫く翁長雄志知事をけん制する狙いがあるとみられる。

 前知事が辺野古埋め立てを承認する直前に決まった14年度予算は3460億円で概算要求を大きく上回った。翁長氏が知事に就任した直後の15年度予算は基地が「踏み絵」となり5年ぶりの減額で3340億円、16年度予算はそれとほぼ同額の3350億円だった。

 今年8月、菅義偉官房長官と鶴保庸介沖縄担当相は「基地と振興策はリンクしている」と明言し、移設作業が進まなければ予算の減額もありうる、との考えを示した。これまで否定してきたリンク論をあえて持ち出したことと、今回の予算は無関係ではない。

 大幅に減額されたのは、県が自由に使い道を決めることができる一括交付金である。ソフト、ハード含めて255億円減の1358億円は、制度創設以来最低額だ。指摘されているのは不用額と繰越率の高さである。もちろん執行率を高める努力は必要だ。

 だが内閣府の概算要求で138億円減となっていたソフト交付金が、財務省の査定で118億円減に減額幅が圧縮されるなど、算定方式にはあいまいさが漂う。

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 内閣府は今年の概算要求から、交付金の算定方法に新たな計算式を導入した。それに対し県幹部から「減額ありきの計算式」との声が上がっている。執行率は向上しているのに「なぜ」との疑問が消えないのだ。

 ひも付き補助金から自由度の高い交付金へ代わったものの、配分する側の政策意図からまったく自由ではいられないということか。

 一括交付金減額に危機感を抱いた県市長会は「繰り越しは会計制度上認められたもので、翌年度執行され沖縄振興に役立っている」などとする見解をまとめ内閣府に送付した。

 市長会が心配するのはもっともで、減額によって、どのような事業にどれくらいの影響が出るのか、早急な調査が必要だ。

 県と内閣府の間で一括交付金の算定に関する明確なルールづくりも求めたい。   ■    ■

 17年度予算案には、防衛省が計上する米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた経費1704億円も盛り込まれている。

 新基地建設現場に近い名護市の「久辺3区」への直接補助金は1億500万円。自治会的組織への異例の補助金は、前年の7800万円から大きく増えた。

 官邸主導の予算編成で「アメとムチ」が露骨に使い分けられていることを危惧する。

 税金の使途に関わる問題である。国会もその使い道について、チェック機能を果たすべきだ。