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  • 風化サンゴを使った沖縄産の壁用漆喰、台湾や中国への輸出が好調
  • シックハウス症候群の原因物質の吸収・分解効果などが確認された
  • 高級住宅や子供部屋、老人ホームなどのニーズを見込んでいる

 コンクリート二次製品製造の沖坤(おきこん)(名護市、宮城勝社長)が製造・販売する風化サンゴを使った壁用漆喰(しっくい)「琉球の塗壁(ぬりかべ)」の輸出が好調だ。8月に台湾企業と提携し、輸出を本格化。12月には中国・福建省にも出荷先を広げた。シックハウス症候群の原因物質の吸収・分解効果などが確認され、アジアでの健康志向の高まりを背景に、輸出量は初年度で国内出荷量を上回る見通し。台湾と福建省を足掛かりに中国本土での普及を目指す。

中国、台湾向けにパッケージを刷新した沖坤の琉球漆喰(同社提供)

福建省での販売代理店契約を結んだ宮城社長(左)と方社長=那覇市内

中国、台湾向けにパッケージを刷新した沖坤の琉球漆喰(同社提供) 福建省での販売代理店契約を結んだ宮城社長(左)と方社長=那覇市内

 9日、福建省での販売代理店契約を結んだ貿易業のダイレクトチャイナ(浦添市、方徳輝社長)が那覇港から1トンを福州市に初めて輸出した。本年度は中国と台湾合わせて約70トンの輸出を見込んでおり、国内出荷量の60トンを上回る勢いだ。3年後には年間300トンの輸出を目指している。

 琉球の塗壁は、空隙の多い県産の風化サンゴなどが湿気や臭いを吸着するため、調湿や消臭、カビの発生を防ぐ効果がある。民間研究機関の総合水研究所(大阪)の分析では、ホルムアルデヒドやアンモニアといったシックハウス症候群の原因物質の吸収・分解効果も確認された。

 中国本土や台湾では経済成長に伴い、富裕層や中間所得層が増え、健康への関心も向上。食材だけでなく、建築資材の需要も高まっており、琉球の塗壁にも注目が集まっている。

 高級住宅や子供部屋、高齢者の住宅、老人ホームなどのニーズを見込んでいる。

 方社長は「中華圏ではサンゴは海の恵みというイメージが強く、商品特性とマッチしている」と説明。建設会社などから問い合わせが相次いでいるという。湿度の高い福建省で実績を作り、中国本土で販売を広げていく考え。

 中国、台湾向けに商品名を「琉海美粉(りゅうびふん)」と改め、サンゴを前面に打ち出したパンフレットも製作した。

 宮城社長は「中国と台湾には十分な市場がある。台湾と福建省の代理店と協力して、中国本土全体に出荷先を広げたい」と意気込んだ。(政経部・照屋剛志)