米軍基地絡みの事件や事故が相次いだ1年だった。とりわけ4月に起こった米軍属による女性暴行殺人事件は衝撃を与えた。被害者を追悼する県民大会で海兵隊撤退を訴えたが、政府の取った対応は防犯灯の設置やパトロール隊の創設

▼今月13日には名護市安部の海岸にオスプレイが墜落した。米軍は墜落から6日後に原因究明せぬまま飛行再開し、政府も容認。地域の安全よりも米軍の意向が優先された

▼復帰後最大規模と政府が強調した北部訓練場の部分返還。緊急抗議集会で稲嶺進名護市長は「誰も負担軽減になると思っていないのに仰々しく式典を開いた。感謝しろと言わんばかりだ」と憤った

▼在日3世の辛(シン)淑玉(スゴ)さんは「差別は、いわば快楽」(『差別と日本人』角川書店)と指摘する。立場の強い者が弱い者を無視したり痛めつけたりすることで楽しみを得る。差別される側が問題であるかのように意識付けられるという

▼基地あるがゆえに発生した暴行殺人。全41市町村長が反対したにもかかわらず強行配備されたオスプレイの墜落。県民から「沖縄差別」「沖縄は日本か」と怒りの声が上がっている

▼差別する側は意識しなくても、される側が差別だと思えば差別である。いじめと同じだ。国家が一地域を差別していると感じる人々が声を上げ、訴え続けるしかない。(玉寄興也)