県の歴代宝案編集委員会(委員長・金城正篤琉球大名誉教授)は20日、琉球王国の外交関係文書史料である「歴代宝案」の校訂本や訳注本の第3次刊行計画を県教育委員会に答申した。

平敷昭人県教育長(左)に答申を手渡す金城正篤委員長=20日、県教育庁

 計画期間は2018~27年度。それぞれ全15冊を予定している校訂本と訳注本を完成させるほか、「辞典」「総索引」「補遺編」「歴代宝案概説書」などを刊行する。校訂本・訳注本の画像データやテキストデータを作成してネットで一般公開したり、普及本を英訳したりすることも予定している。

 歴代宝案は二部作成され、琉球王国解体後は明治政府と沖縄県が保管していたが、関東大震災や沖縄戦で焼失・散在した。

 編集事業は1989年にスタート。国内や中国、台湾などに残された写本や史料などを参考にしながら、復元作業を進めている。これまでに校訂本14冊、訳注本9冊が刊行されている。

 金城委員長は「歴代宝案は沖縄の交易史や外交交渉史を解明する上で第一級の史料。幅広く記録を共有できるようにしたい」と意義を語り、平敷昭人県教育長は「答申を踏まえて作業を進めたい」と述べた。